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2004/12/27

Firefox、わたし的に最高です

Firefoxを使い始めてはや1ヶ月、ぼちぼちエクステンションを追加、テーマも微妙な変化を付けまして、ようやく慣れてきました。Sleipnirに慣れた体で使い出したころは本当にくじけそうになったものですが、「こんな機能がほしいなぁ」というようなものが全て実現できましたので、今は完璧に気に入っています。もちろん、Slepnirは理想的なブラウザだと思います。IEベースという点を除いては。つまり、落ちる、重い、セキュリティ対策が多すぎて気持ち悪い。

Firefoxの良い点の一つは、わたしの使い方ですとかなり軽いことです。株と為替と原油価格のチャートを全部開き、タブを行ったり来たりしても耐えられるところでベストチョイスになりました。使い方やアプリケーションによってこれは全く違う結果が出るかもしれませんけどね。

次に、検索機能のフィーリングが良い。Ctrl+Fを押すと、ウィンドウの下に検索バーが現れ、たとえば「Fire...」と入力すると、入力している先頭の文字から検索(インクリメンタル・サーチ)を始めてくれますので、全部入力しなくても早ければ「F」と入れただけで「Firefox」をハイライトしてくれるわけです。また、入力している途中で検索対象がないと、フォームがピンク色に変化しますのでこれも直感的操作を支援してくれます。

Sleipnirと違って、最初は機能がシンプル=少ない印象を受けたのですが、エクステンションは見事に基本機能の隙間を埋めてくれます。皆さん割りと同じものを使われていると思いますが、わたしの使用している機能は、
・Tab browser Extensions(言うまでもなくタブ機能)
・Popup ALT(ALTタグを読み込み)
・Mouse Gestures(不可欠ですよね?今やパソ音痴の彼女も使っているほど)
・Viewsource with(Notepadでソース表示)
・Gmail Notifier(Gmailのポップアップお知らせ機能)
・ieview(このページをIEで見る・・・サイトデザインのテストとレビュー用)
・Web Developer(ブラウザのウィンドウサイズ変更など、サイトのレビュー用)
というもので、これだけでSleipnirでやっていたことは全部できるようになりました。

一方、問題点と言いますか、困ることは整形が若干IEと異なるため、サイトデザイン時に勘が狂うことがあること(これは上記のieviewで消極的解決)、Gmail使用時ときどき落ちることぐらいです。

使いにくく(Sleipnirは解決策だったが)落ちまくるIEに悩み続けていたわたしにとって、Firefox、最高です。

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焼ふぐ、日本一いや世界一

この季節になるとふぐだのカニだのが無性に食べたくなるものです。こういいますとね、「ええ、そう?カニなんて食べたいと思ったことないよ」「なんで?」「めんどくさいしー」などというくだらない会話を毎回させられるので、他人の好みなど全く聞かないことにしています。

よく、死ぬ前に最後に一つだけ食べるものが与えられるとしたら、なにを選びますか?という話しがありますよね。最後の晩餐ってやつです。わたしは間違いなく「炊きたての魚沼産コシヒカリ」を選びます。次に選ぶとしたら、「焼きふぐ」が食べたいですね。いつもふぐを食べる店は、一味のしっかり入ったポン酢で下味をつけて炭火で焼くのですが、その下味のポン酢にこしょうが入っていて、それが隠し味になってなんともうまいんです。読まれた方、ぜひ一度お試しください。焼き上がった後は、ポン酢につけて食べるのではなく、ふぐの上からポン酢をぶっかけ、きざみねぎをからめていただきます。ニンニクスライスをのせるのもおいしいですね。今シーズンはわがままを言ってあっちこっちで焼きふぐを食べましたが、なんでしたらビールと焼きふぐとコシヒカリのおにぎりだけでじゅうぶん満足できるぐらい幸せ!生きててよかった!

というわけで、焼きふぐに日本一、いえいえ世界一うまいものの称号を心から与えようと思います。

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2004/12/26

関西人はせっかちだというが

先日、JR東日本管内で、電車のドアに男性の服を挟んだのに気づかないまま発車してしまい、プラットフォームから線路に転落して大けがを負ったというニュースがありました。まったく、よくケガですんだものです。

JR東日本さんにははっきり言っておきたいのですが、東京のJRマンはレベルが低いです。何が低いって、東京は確かに人が多くいつも混雑していることは認めましょう。それでも、大事故につながるようないい加減な対応が非常に多く見られます。よく腹が立つのが、電車が駅に着きました、ドアが開きました、降りる人たちのために一旦外に出ました、もう一度乗ろうとしました、みんなまだ乗りかけているのに平気でドアを閉めてしまいました、それも入ろうとした鼻先で、ってかんじです。これは私がやられたのではなく、のんびりしたひとがやられるのを見るだけなのですが。あれ、車掌なり駅員は誰も乗り降りする人のことを見ていないんでしょうね。今書いたように、人が多いから気づきにくいのは確かです。ですが、一日の内に死ぬほど電車の乗り降りを繰り返す私のような人間は結構同じ光景を見ているのではないでしょうか。実際、今回のような事故が起きたと聞くと、「そりゃ起きても仕方ないだろうよ、ふっ」と思ってしまいます。

一方、関西人はせっかちなはずなのに、大阪や京都でJRに乗るときにはいつも感心します。数秒の範囲内なら、乗ろうとしている人をちゃんと見てくれていて、ちゃんと乗り切るまでドアを開けてくれるからです。もっとも親切なのは京都市営地下鉄です。彼らが鼻先でドアを閉めたことなど、一度も見たことはありません。ちなみに、以前北海道に行ったときには「弁当を買い忘れたんですが、もう出ますよね?」とJRの車掌さんに聞いたところ、「ああ、出ますけどあと3分ぐらいなら待っていますから、買ってきてください」と言われて感動した経験があります。
今日は、友達の女の子と待ち合わせをし、タクシーでランチを食べに言った帰りにめずらしく地下鉄に乗ったのですが、お父さんが小さな子供を抱いてホームから運転席を見ていました。発車する際、子供が手を振ると運転手さんも小さく手を振り替えしていて、なーんだかほのぼのしちゃいましたね。京都市営地下鉄のみなさん、あなたたちはエライ!

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投資方針変更

EUD/USDの売りか、ドル買いか、と逡巡しているうちにすっかり年末の忙しさに埋もれてしまい、予定していた売買をしなかったおかげで、反対に動いたマーケットにやられなくて済みました。年末のこの頃、時期が時期だけに難しいところですし、こういうときは下手に動かないほうがいいんでしょうね。

ということで、次のEUR/USD売りの機会待ちで静観してみようと思っております。
ポイントはセンチメント的にも1.3600前後、もしくは大きく振れたとすると1.37xx手前でしょうか。
今の様子ですと、12月いっぱいか、もしくは1月10日前後までの上昇がありそうです。
それを越えたあたりでぼちぼち売っていきたいというのが今の計画です。

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フランク・ミュラーのクォーツだとぉ!?

彼女に時計を買いました。かねてよりほしがっていたジャガー・ルクルトではなく、どこで影響を受けてきたのかフランク・ミュラーのコンキスタドール。
知り合いの馬主のそのまた友人がばかでかい宝石店をやっていまして、値切ってやるというので急にほしくなったみたいです。比較したのはカルティエのパシャ、そしてフランクさん。お金を持って喜び勇んで買いに行ったようなのですが、仕事中に電話がかかってきて「ねぇねぇ、フランク・ミュラー買ってしまっていい?いい?ねぇ?」とパニックを起こしておりまして、「ほしいんだったら買えや、ゴラァ、こっちは仕事中だっての」とぶち切れましたところ、ちゃんと買ってきたらしいのです。ところが・・・コンキスタドールの2針で特徴であるはずの赤い▲もなし、グレー文字盤、カレンダーもないモデル、しかも・・・クォーツだということに気づかずに買ってしまったのです。
「おまえはアフォか?100年に1人の天才時計職人の作った時計が電池式やと?店に行って交換してもらうのだ!」と言ったものの、フランクさんにはあまり詳しくないので調べてみると、どうも新モデルのようでして、ということはフランクさんが内輪もめでいなくなったので、そのつなぎとしてフランクさんの相棒のアルメニア人のおっちゃんがクォーツモデルばかりディーラーに押しつけたんじゃないのか、と想像を膨らませてしまいます。←そんな話であるはずはないのだけど。
彼女、相当がっくりきていたのですが、店に電話したら「1日着けただけでしたら交換ならOKです」と返事したらしく、どうやら5万円ほど追加してちゃんと自動巻モデルに替えてもらえそうです。しかしねぇ、フランク・ミュラー、品薄でクォーツばっかり出していたら、そのうち人気なくなること間違いなしですよ。やっぱり、歴史の長いメーカーとは、目先のことしか見えないという点で決定的に違うものなのですねぇ。

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2004/12/25

ドイツ車はやっぱりよかですたい

いよいよ来週も2日で仕事納め。忙しく、あっという間の1年でした。1年を謙虚に振り返りつつも、最近は狂ったように買い物を繰り返しておりまして、それでも物欲が止まらないこの状況、どうやらお金が尽きるまで続きそうな気配です。わたくし、いつも大きな買い物を続けるときは購入リストを作成しております。んなアフォなもの、つくる時間がもったいないのですが、何を買おうかあれこれ考える時間の楽しいこと!


ところで、車好き、それもドイツ車が圧倒的に好きな私にとって、最近のドイツデザインには心底興味がひかれますね。特に、誰がなんと批判しようとも、ベンツのデザインは最高だと思います。2006年型となるであろう次期Sクラス(トップレンジのAMG S65は6.3のV12エンジン・600馬力になると予想されている・・・走行中の画像はこちら)のデザインなんて、キープコンセプトではあるものの、実物を早く見たくて我慢できないというほどの魅力があります。
一方BMWのブックシェルフ・コンセプトについては、どうにも未だに理解しがたいところがありますね。5シリーズのデザインは、雑誌で見るイメージと実物との差が極めて大きく、実車を見るとなかなかいいラインは持っていますが、それでもあれを正直にかっこよいと感じる人がそれほど多いとは思えませんし、実際のところセールスの状況はどうなのかかなり気になります。7シリーズはうちのマンションのガレージにもあって、見慣れているだけ感覚的になじんではいますが、5シリーズは今でも相当なリスクを抱えたモデルなのでは。ドイツ本国ではBMW破滅担当者と言われているらしいクリス・バングルのコンセプトとデザインを受け入れたBMWのボードメンバー(役員)も相当ぶっとんだ感覚だと思います。

→現行7シリーズのセールス状況ですが、3年間で約16万台ということでシリーズ史上最高の売上だそうです。時代の感覚はわたしが思っているより速いのでしょうか。

今月号のLeVolantを読みますと、Mercedes、BMW、Audiの各モデルと、まもなくリリースされるニューモデルの記事が満載です。Mercedesの次期Sクラス、Mクラス、BMWの次期3シリーズ、AudiのQシリーズなどなど、魅力的なデザインの車が次々予定されており、めちゃくちゃ胸がときめきますね~。あ、これもキープコンセプトですが、Audiの2006年型になる新型TT Coupeもかなりいい感じの様子。

そんなわけで、購入リストに記載したい車候補は増える一方なのです。うーん、あとはローン契約に捺印する勇気だけか?

→ドイツ車の最新モデルあれこれ

→新型Sクラス続報・・・新ネタあり!

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2004/12/13

今月の投資方針決定

ここ最近出張が非常に多く、投資活動に目を向けるヒマがなかったのですが、ようやく落ち着きましたので月の半ばから為替と少しの株式投資を再開予定です。
そこで、投資戦略を立てることにしました。為替の予想レートは12月14日現在の計画で
USD/Y 104-111.5(12/20-1/15)
EUR/Y 140-133.5(12/20-1/31)
EUR/USD 1.3300-1.2930(12/20-1/10)
AUD/Y 77.50-82.00(12/31-)
GBP/Y 204.50-195.00(12/25-)
というかんじ、今回はロスカットを設定した上で1ヶ月ぐらいの長期的視点で売り買いを決めようと思っています。ここ3ヶ月ぐらいの収支は、元本の30パーセントプラスですので、向こう3ヶ月も15~20パーセントが目標ですね。

一方、株式投資のほうは長期ホールドの銘柄が2つ(銀行1、建設1)あるだけでしばらく頻繁な売り買いからは遠ざかっておりましたので、ヒマがあればデイトレードも試してみようかといろいろ調査していました。そうした中、本屋に行きましたら、「手持ちの数十万の資金を5000万にした20代の天才トレーダー」の本がありまして、「おぉぉぉ」と激烈な興味がわきましたのでさっそく立ち読み。。。しましたら、内容は別になんと言うこともなくわりと普通のガイドブックだと感じました。インターネットでも情報を調べましたが、やはりその方の話題が結構いろんなところに載せられていましたが、気になったのはその方のことを詐欺師呼ばわりしている人がたくさんいるということです。まぁ、インターネットで他人の成功をうそだの本当だといっている暇な人間にロクなのはいないのでしょうが、ご本人にしてみれば相当まいるはず。中には、「リアルタイムで売り買いを掲示板に書くなどして証明せよ」と書いている自称東大出身のバカがいましたが、他人に証明することが株式投資の目的ではないでしょうに、何を考えているのかと情けなくなりました。

最近つくづく思うのが、頭のいい、賢い人が多い一方、社会性の欠落した欠陥人間も非常に増えている気がします。
社会の中では、理屈はそうであっても実際の人間関係の中でいろいろとバランスを取らなければならないことがあります。いわゆる暗黙の了解というやつですか。
たとえば、株式投資や儲けの真偽を確かめること、気持ちはわかりますが、いやならまねしなければいいでしょうし、そもそもホームページや本を見なければよいわけですが、インターネットだからと、他人におせっかいやちょっかいを出したがるやつがいるんですね。信じる、信じないは見る人の勝手でしょうに。こういう人間に限って、実際にあって話すとなにも言えなくなるんですよ。

さて、ここ最近変なことだと思ったのはほかにもう1つありまして、先日ヤフーオークションで液晶テレビを買おうかと探していましたら評価欄にこう書いていた人がいました。
「しばらく待ちましたが評価をつけていただけないのでこうさせていただきました」ということで評価に「悪い」をつけていたのです。そもそも、評価というのは他の人が取引をするための判断基準として設けられたのであって、評価のための評価システムではないんですね。それが、評価を付けないこと自体が悪い評価になる、なんだかわけのわからない説明になりましたが、本当に訳のわからない思考回路の人もいるものです。

そして、「憎まれっ子世にはばかる」と言われるように、そういう訳のわからない人間のほうがずぶとく世間を渡っていくものですから、世の中はままならないと思いますよ、まったく。

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2004/12/07

($_$) 金貸してくれぇ

こう不景気ですと、ついうっかり景気のいい(ことは決してないのですが)ことを話そうものならとにかくものすごく悩ましい問題が発生することになります。

わたしは普段少し外出するときには携帯電話を持っていません。たとえば、昼飯を食べるときには電話なんてしたくないですし、用事があったらメールを送ってくるか、または後で必ず電話をくれるでしょう。緊急事態なら会社に電話するかもしれませんし。
そうしたとき、以前親しかった人から久しぶりに電話があり、不在着信が何度も入っていたら要注意です!その電話はほぼ間違いなく「お金を貸してほしい」という連絡なのです。
自慢ではありませんが、わたくし、今までに何度も大金を貸したことがあります。覚えているだけでも300万×1回、100万×1回、50万×4回、10万×∞・・・。借りた人の大半は自己破産するか、すでに「とんで」しまっています。ではわたしがどれぐらい損をしているかというと、利息をほとんどとらなかったことでのロスぐらいでしょうか。
お金を貸すと言うことは、よくいわれますように戻ってこないことを覚悟しなければなりません。つまり、ある程度信頼している人であるから頼まれるわけでしょう。当然借りる方も普通は心苦しく思っているはずで、誰もかっこ悪い思いをしたくはありません。そう思って快く貸してあげはするのですが、貸し倒れはいやですので、ある時点で返す気持ちがないとわかったり、ありがちなのですが嘘をついていたりしたことがわかった時点で厳しく取り立てることにしています。とても残念ですが、取り立てまでいきますと人間関係は終わってしまいますから、お互いものすごく気まずいことになります。年上の信頼している方々が、わたしにお金を貸してくれというのは勇気のいることでしょう。でも貸す方はもっと勇気がいるのです。そういえば、一つ学んだこともあります。利息は少しでも取ったほうがいいですね。利息も払わずお礼もつけずに平気で元本を返す人に限って、もう連絡してくることはありませんから。

先日のコラムで書きましたように、今年は借金完済の年でして、今月には定期の満期も迎え、たまにはババーンと買い物でもと、ものすごく楽しみにしていたのですが、まるでそれを待っていたかのように借金の申込が相次いで本当に悩んでいます。そして今回ばかりは全員に断りを入れました。ただそのうち一人には、ポケットマネーを渡した上で「あと2週間待ってくれたら○○万円お貸しできるのですが」とかなり恐縮してメールを送ったのですが、お礼の言葉も返事もありません。

わたしもまた、困ったときに借金して命拾いしたこともあります。貸してくれた方々には命をかけても恩返しをしたいと思っておりまして、それが今の仕事の原動力にもなっているほどです。ある方など、100万円以上のお金を貸してくれた上、「気にしなくていいから、出世払いでいいよ、困ったらまた借りに来なさい」と言ってくれました。もう、思い出しただけで涙が出そうなほどの大切な記憶です(実はこの後、当座の余剰資金20万円を持って返しに行ったのですが、なんと「あとはもう返さなくていいや。あんまり金ないんだろ?」と言われたのです。こんな話信じられます???もちろん、残りのお金は「返していません!」←人のこと言えるのか?)。
「お金を貸してくれ」と頼んでくる皆さん、貸す方も真剣にあなた達のことを心配しているのです。借りたら他人のフリをしたり、断られたら恨むのはやめてくれませんか?それからひとこと言わせてください。そんなにいい加減なことだから、お金を借りなければやっていけない人間になるんですよ!

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2004/12/04

泥棒に入られる・・・ピンチ!(前編)

泥棒と言えば、皆さんは泥棒を捕まえたことはありますか?え?ある?・・・わけないですよね、ふつう。

わたし、中学生の時に泥棒を捕まえかけたことがあります。父親の転勤で舞鶴に住んでいたことがあったのですが、中学1年の時に引っ越し先から親友の家に遊びにいくため舞鶴に行きました。当時は舞鶴も今よりはるかにド田舎で、のどかな住宅街の一角に友達の家がありました。
友達の家は、お父さんが設計事務所を経営する裕福な家で、近所でも名士の家庭として知られていたのですが、最近変なことがよく起こる、というのです。その変なこととは、たとえば玄関に置いてあるスノーボードがなくなったとか、灯油の缶を新しく買ったはずなのにいつのまにか減っているようだとか、お父さんのカッターシャツを干しておいたら盗られてしまったとかいう話、それから、怪しい男が玄関の前をうろうろしていた、などというご近所のおばさんの目撃談などでした。友達は「裏のアパートのおじさんが絶対、絶対に怪しい!」と言い張るので、なんでそう思うのかを聞いてみると「だって怪しい人だから」という程度 だったのですが、「オレがいる間に泥棒を捕まえようよ!」と家族の団結を誓ったのでした(これ、今考えるとひじょーに危険なことをやろうとしていたって気がします)。
次の日、突然動きがありました。近所の親しかった家族に招かれて夜食事に行った帰り、歩いて家のほうに近づきますと、隣の家のおばさんがあわてて飛び出してきて「
○○さん、また変な男の人がいたのよ、酔っぱらってフラフラした人が玄関の前にいると思ったら、中に入っていったわよ!」と言います。友達のお母さんは 「えぇ、怖いわね~、どうしましょ」と驚き、わたしたちは「やっほ~ぃ、泥棒登場か???」と大はしゃぎでした。しばらくして通報を受けた警察がパトカーでやってきて、数日間は家の周りを重点的に巡回すると約束してくれましたので、ひとまず安心。けどわたしたちは「いや、巡回するっていったってとなりのおじさんだっつーの、意味ないから」と言ってちょっとバカにしていたりしました。ただ、警察はその後もちゃんと約束を守ってパトカーの回転灯をつけてしょっちゅう近所を回ってくれましたけどね。

数日たったある日、あやしいおっさんのアパート前にある広大な空き地で、中学生のくせに生意気にも友達とゴルフの練習をしていましたら、友達が飽きてきた様子で「ねぇ、○○くん、あのアパートの玄関を覗く方法ないかな?」と聞きますので、「紙飛行機を作って、あのアパートの2階からとばすフリをしながら、 廊下から玄関の窓を覗こうよ」とアイデアを出し、さっそく家に帰って紙飛行機を作りました。そんな無謀な二人を見て、お母さんが「危険なことはやめなさいよ、飛ばすなら○○くんにさせないで、あなたが自分で飛ばしなさい」と優しいのかなんなのかわからないアドバイスをしたせいで、本当にアパート前に向かうことになりました。
今でもその時の様子は目に焼き付いて離れないのですが、子供ながらによくこんな冒険心と行動力があったものだと思います。友達は、お母さんの言いつけをすっかり無視してわたしを呼び、古いアパートの二階に上がって二人で紙飛行機をビュンビュン飛ばしました。そしていよいよ・・・ドキドキする心臓の鼓動を感じながら玄関へ・・・あれ?なんだこりゃ~!○△■、+*!なんと、玄関のガラス越しに見ると中の荷物が異様に多くてほとんど見えないのです。今思うと、あの時その家のおっちゃんがいたとしたら、外でごそごそしていたわたしたちにすぐに気づいたことでしょう。もし気づかれて外に出てきたとしたら・・・そうして、犯人候補の家の捜索はあえなく断念しました。

次の事件は、それからすぐに起こりました。続く・・・

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泥棒に入られる・・・逮捕!(後編)

これを読まれる前に、必ず前編(上のコラム)を読んでください。でないと意味わかんないと思います。

(前回から続く)次の事件は、それからすぐに起こりました。

朝 起きてご飯を食べるため集まっていると、お父さんが窓を開けて柔軟体操を始めました。その時「あれ?おーい、外からなんか変なにおいがするぞ。あ!これ、なんだ?あっちゃー、犬のフンじゃないか、しかもデカいしすごいニオイだぁぁぁ死ぬ~」もう、家族中が大騒ぎになったことは言うまでもありません。前代未聞、家の庭の片隅、建物の真ん前にどか~んと落とし物があるじゃないですか。それもほんと、ほんとうにすごいニオイで全員即死しかけましたもん。
夜お父さんが帰ってくると、ずーっと黙ったまま何か考え事をしていて、食事が終わると話し始めました。「あのね、ボクいろいろ考えてみたんだけど、朝の事件、どうやら泥棒が入る前触れだと思うんだよ。というのは、昔泥棒が盗みに入る前に運がつくように事前に家のどこかにをしたって聞いたことがある気がするんだ。どうしようか?」それを聞いた僕らは大興奮、大喜び、「やたーっ、ついに泥棒を捕まえるチャンスができたじゃん!」とはしゃぎ、寝るまでの間に作戦を立て始めました。

僕らの立てた作戦は、友達のうちに置いてあった警報機を使うというものでした。スピーカーのついた小さな箱から紐が出ていて、その紐を引っ張るとものすごい大音響でベルが鳴り響くという大変迷惑な機械です。まず凧糸を買ってきて、墨汁に漬け込み、糸を真っ暗にして暗闇に溶け込むようにし、その糸を玄関の至 る所に張り巡らせてブービートラップ(=Booby-Trap。本物はこんな感じです)にしようというわけです。そして、これも今考えるとものすごくこわーい発想なのですが、玄 関にバットとゴルフクラブを置いておき、万が一格闘になったときにボコボコにぶっ叩いてやろうということまで考えました。なんといっても庭に気色悪い落とし物を見舞われた復讐です。それぐらいのことはしてやらねば。

その日の夜から、僕らは入り口の部屋で寝ずの番を始めました。ちゃんと順番を紙に書き、見張り番を決めておきました。一番最初は・・・わたしと友達の弟。もうこの時には恐怖と興奮が最高潮に達していて、眠気なんて全くありませんでした。・・・と思ったら、友達と僕の弟はこたつの中でグースカピー、爆睡していたものです。さて、見張りのほうなのですが、残念ながらその日は快晴で月が出ていたため、庭も明るく照らされており、泥棒さんは入ってこなかった様子でした。様子でした、というのは、ありがちな話しなのですが途中から寝てしまい、起きたときには朝だったのです。

その日の朝、お母さんがお父さんの会社の用事で出かけようとすると、なんとアパートの怪しいおっさんが家から出てきたではないですか!そこでお母さんは後をつけようとしたそうです。そうしましたら、その男、ただでさえ怪しいのに、家を出てから後ろをきょろきょろ見回しながら、いかにも挙動不審な様子で歩いていき、お母さんは気づかれずにつけることができませんでした。夕方、食事の時に「ねぇ、今日これこれこんなことがあったのよ、やっぱりあなた達の言うとおり、あの家の人かなりおかしいわね、間違いないわ」とノリノリです。こうして、泥棒捕獲作戦は佳境を迎えました。夜、今晩こそ月明かりもないから絶対に来るはずだと言っていたとおり、夜中の1時半頃にブービートラップが鳴り響き、近所中の人が飛び出してきました。直後、玄関に紐を張るために置いてあったブロックを蹴飛ばす「ガラガラガッシャーン」という音が続き、僕らがバットを持って出て行ったときは誰の姿もありませんでした。

結局、なんでかわかりませんが警察のその後の調べで、怪しいと言っていたあのおっさんはついに逮捕されました。逮捕されたとき、食べるものも飲むものもなく、栄養失調と不潔さのあまり死にそうになっていたということです。お母さんは警察に行ってガラス越しに犯人を見たそうですが、よくみるとものすごく体が細くて小さく、よれよれの顔つきだったといいます。警察官は「捕まって良かったんだよ、あんたあのままだったら死んでたよ」とあきれていたほどだったのです。

これが、泥棒を捕まえるまでの顛末です。皆さん、くれぐれも年末は泥棒にお気を付けください。人は「自分の身に不幸は起こらない」と自然に都合良く考える傾向がありますが、不幸は「あなたにも訪れる可能性がある」のです。あ、それから庭に「ン」が落ちていたら、それはあなたの家の愛犬のものではなくもしかしたら・・・戸締まりを確認し、侵入に備えよというサインなのかもしれませんよ。

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