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2004/10/31

中田英寿について考えた

日本が、いやアジアが誇るサッカー界のスター中田英寿。わたしは彼の大ファン であり、現在所属しているイタリア・セリエAのフィオレンティーナのファンでもあります。ここから先はサッカーの好き な方だけ読んでくだされば。今日の試合、レッチェ戦に4対0で勝ち、現在5位ということになるかと思います。フィオレンティーナは数年前に経営が悪化した ためにセリエAの居場所を失ってしまっていたのですが、かつてスクデットを獲得したこともある超名門クラブ、今季は待望のセリエA再昇格を果たしたばかり です。このフィオレンティーナ、うれしさのあまり暴走気味(では決してないが)なのではとも思えるしぶ~い補強を行いました。筆頭はもちろんヒデ・ナカー タ、ユーヴェで飼い殺し状態だったミッコリ、マレスカ、これまたユーヴェでくすぶりかけていた若手ディフェンダー・キエッリーニ、まだいますよ、ウディ ネーゼからデンマーク代表の中心選手であるヨルゲンセン、 レアル・マドリードからあのポル ティージョまで取ってしまいました。ポルティージョはレアルの生え抜きで、ラウルの打ち立てたゴール記録をことごとく塗り替えた超新星なのですが、ラウル、ロナウド、オーウェン、モリエンテスの控えでは出る幕なし、新天地ヴィオラでの活 躍が期待されています。やはりミッコリとポルティージョ、マレスカは超超、期待大です!ここまでミッコリは4得点、マレスカも前節1得点。ポルティージョ も出場さえできればゴールラッシュまで時間の問題でしょう。これにリガノがケガから復活したら、中堅チームの攻撃陣としてこれ以上はないというぐらいで す。上位を狙える布陣といわれるのも大げさではないですね。これまで、得点が10、失点が7ですから得失点差は+3ですが、この数字、今季のセリエAの中 ではいいほうなのですよ、これでも。とくに失点7はリーグの上位3位ぐらいだったはずです。今季のフィオの布陣はディフェンスよりもオフェンスに偏ってい たのでは?そう、それが不思議なところで、実は結構バランスよくまとまっているのかなぁ~と思えるところがあります。いえ、インテル戦、ユーヴェ戦を経て みないとまだはっきりしませんけどね。

さて、そこで中田選手ですが、彼の足の故障は本当に重症だったようですね。マスコミはことあるごと に「ヒデは終わった」論を繰り返してきたわけですが、何ヶ月も戦列を離れるほどの大きな故障でしたから時間がかかるのも当然です。そして、ついに!今節、 待ちに待ったアシストを3つ決めて(微妙なアシストもあって、正味2.5アシストってことで)心配を吹き飛ばしてくれました。チームも、オボドの2発を含 めて4点を取って爆勝、これでさらに期待は大きくふくらみましたよ。決定的なところで見事にスカしたのは愛嬌で、あれが決まっていたらいきなりちょっとで きすぎだったのではと思えるほどでした。考えてみると、ケガの直前みたボローニャでのヒデは、日本でのマスコミの伝える内容と全く違って非常に調子が良く 思えました。何でこの内容でボロカスにかかれなきゃいけないんだとずっと不思議に思ったものでしたが、活躍中でさえバッシングを浴びるほどですからケガで 本調子じゃない今、マスコミの餌食になるのも仕方ないといえば仕方ありませんね。

中田選手の良さについて、マスコミは「キラーパス」とし か書きませんが、どんなに厳しいチェックを受けても重要なポイントまでボールをキープできる強靱な身体能力、ヒールを巧みに使ったトリッキーなパス、意識 的に多用するノールックパス、ディフェンスで相手のボールを奪うタイミングの良さと強さなど、超一流の選手にしかないものを持っています。今の日本代表に ヒデはいらないと言われますが、彼と同じだけできる選手は今の代表選手に一人もいないじゃないですか。よく俊輔と比較されますが、彼とヒデとはタイプが全 く違いますから比較は難しいです。とにかく、次節のインテル戦で引き分け以上でないと、その次の試合で宿敵ユーヴェにはまず引き分けすることさえ難しいで しょうし、2連敗はなんとしても避けたいところです。インテルはアドリアーノとヴィエリの重戦車FWが脅威ですが、失点が多く取りこぼしがあるので、守備 力で勝るフィオには十分勝機があります。一方、ユーヴェ出身のミッコリ・マレスカ・キエッリーニの爆発を期待してユーヴェ戦の善戦も想像できなくはないの ですが・・・いや、正直無理かも。それでも、マレスカは移籍後ヴィオラ・ファンに「ユーヴェの回し者はいらん」と言われたそうで、なんとしてでも一矢報い る場面がほしいですね。さぁ、次もフルメンバーで戦えそうですし、ウィファルシも戻って絶好調でインテル戦に臨めるでしょう。ヒデの復活を決定的にして、 わたしたちヴィオラ・ファンをきんきんに喜ばせてくださいよ~!

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