大陸的中国人、島国の日本人
東京で喫茶店(仕事中だからカフェというより喫茶店しか入れない)に入ったり、ちょっとした食堂にはいると必ずと言っていいほど中国人や韓国人のバイトがたくさんいます。あまり言うとこれも身の危険につながりそうなので控えめに言いますが、中国人店員の対応は最悪の部類に入ります。あ、いえ、サービスを求めるならそれなりの店に行けというのはわかっているんですよ。けど、基本的な応対さえできないのに雇ってほしくない。。。いや、あの、ぜひマナーを勉強してください。
ところで、中国人の日本国内進出が目立っているように、ここ数年の中国パワーにはめざましいものがあります。中国人は日本人より大陸的で、アジア人の中でも欧米人に近いところがあると思います。とくに交渉術に関しては、日本人の100倍したたかで堂々としている気がしますね。先日もG7に中国がオブザーバーとして初参加しましたが、アメリカVS中国の人民元切り上げにまつわるかけひきは熱くなる一方です(中国は安い物価と人件費でデフレの影響を世界中に広めていますから、この論議は避けて通れないものではあります。)。今後は経済について、アジアのご意見番は日本ではなくて中国が担っていくことになるでしょう。日本の意見ですか?日本はアメリカのポチですから、アメリカが指示するとおりに動くだけです。ところが、中国の場合「正論で我が道を行く」ですから、今のところアメリカがなんと言おうがのらりくらり中国流を貫き通しているようです。これらは長い長い歴史で培われたものですから、どちらがどうだと簡単に言うのは難しいのですが、世界のわがまま大国アメリカとやり合える巧みな戦術はさすが大陸育ちの器を感じさせます。
と、良いことばかり書いていますが、間違った認識もあると思います。飲み屋で隣の客の話を聞いていると「いやー、最近よく中国に行くんだけどね、中国の勢いはすごいよ~、もうね、上海なんて日本よりはるかにすごいし、日本なんてもうだめだよー」と知ったかぶりをかます人が。確かに、勢いはすごいです。日本は高度経済成長をとっくの昔に乗り越えてきたAdvanced-country、中国はほんの少し前までUndeveloped-country、熟成されてあとはぽとりと落ちるしかない熟した柿と、これから実をつけて熟成していく青い柿とでは成長率が全然違います。最近、中国の輸入額はついに日本を超えましたしね。ただ、中国の成長率にはややかげりが出ており、今後しばらくはこの景気停滞が続くであろうことを予測(この原因の一つは実はアメリカである)するアナリストも多いです。それから、はじめに書いたように製造業以外の分野で中国が成長するためには、基本的なサービスについての国民レベルでの理解と習得が必要ですが、今のところ中国人のサービスレベルは平均的に考えた場合非常に低いと思います。今の通貨制度では、製造業で圧倒的優位に立つのは仕方ありませんし、人口比からすると中国のほうが潜在力ははるかにすごいんですけど、全ての分野で他国を押しのけて成長できるとは思っていません。
大陸的で欧米的なオシの強さがある中国、島国でプレッシャーに弱く、意見が言えない島国日本、では日本がだめなのかと言えばもちろんそうではないです。早く成長するものは早く息切れします。急成長してきた中国が、年10%もの経済成長率に合わせて国民全体として成長していないことは、先頃行われたサッカーのアジアカップでもよくわかったのではないでしょうか。国際間の気配りなど全くない、田舎のおっさんみたいなサポーターが暴れ回る様子は「民度が低い」と言われても仕方のない情けなさ。それに対し、なにをやっていても大人しく整然としていて、秩序を守る日本国民。その国民性を象徴するかのように、こつこつと息の長い技術力と秩序ある製品・サービスの供給に関して、日本はずっとぶっちぎりで世界一のクォリティを誇ります。最近、ソニーが某映画会社を買収しましたが、製造メーカーがあの世界に手を出す時点で、メーカーの歴史をポイしちゃった気がしてなりません。それほどメーカー大国日本の看板は重要だと思うのです。サービスの良さだってそうですね。近所のうどん屋に食べに行くと、そこのおねえさんのあふれるような笑顔にホッとする日は少なくありません。うどん屋だけではなく、近所のラーメン屋にも愛想のいいおねえさんがいて、お客さんにかなり人気があるそうです。特別かわいいからではなく、いつもニコニコ、はきはきしていて気持ちがいいんですよ。そんなわけで、「日本なんてとっくに中国に抜き去られている」的マスコミの挑発に惑わされず、これからも世界一のクォリティで日本流を貫き通しましょうよ。アメリカのポチになっているのは、わたしたちじゃなくて政治家なんですから。
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